個人事業者・個人営業者に対する税制および法人税法施行ガイドラインに関する改正・補足を定める政令141/2026/NĐ-CP号
2026年4月29日にベトナム政府は政令141/2026/NĐ-CP号を公布し、ベトナムの税制政策における大きな転換点となった。本政令は、政令68/2026/NĐ-CP号および政令320/2025/NĐ-CP号の一部規定を改正・補足するものであり、中小事業者コミュニティに対して大きな期待をもたらしている。
本政令は2026年1月1日より施行され、会計担当者および事業主が早期に把握すべき重要な税務政策が多数変更されている。主な内容は以下のとおりである。
(1) 個人事業者に対する非課税売上高基準の引上げ(年間5億VNDから10億VNDへ)
- 改正前:年間売上高5億VND以下
- 2026年1月1日以降:年間売上高10億VND以下
➞ 本改正により、小規模個人事業者の税負担軽減が図られ、現在の事業環境により適合した制度となるとともに、創業初期段階における事業活動支援につながることが期待されている。
(2)個人事業者・個人営業者に対する電子インボイスに関する新規定
(3) 年間総売上高が10億VND以下の企業に対する法人税の免税
個人事業者に加え、ベトナムにおいて適法に設立された企業および組織についても、大きな優遇措置が導入された。具体的には、年間総売上高が10億VND以下の企業について、生産・事業活動から生じる所得に対する法人税が100%免除される。
主な内容は以下のとおりです。
判定基準
- 直前事業年度の売上高に基づき判定(商品販売、サービス提供およびその他収入を含む)
- 事業年度が12か月未満の場合、月平均売上高を12か月換算して算定
新設企業の場合
- 年間予想売上高が10億VND以下である場合、法人所得税の予定納税は不要
- 年度末時点で実際の売上高が基準額を超過した場合は、通常どおり申告・納税を行うものとし、延滞利息は課されない
免税適用対象外となる場合
以下の場合には、本免税措置は適用されない。
- 子会社
- 関連者取引関係にある企業であり、当該関連関係における他の企業が免税要件を満たしていない場合
本政策は、中小企業のコスト負担軽減を図り、事業継続および事業発展を支援するものとして期待されている。
(4) 経過措置
仮納付済税額の取扱い
2025年~2026年にまたがる経過期間における免税額の按分
2025年度の課税期間終了日が2026年1月1日以降となる場合において、企業が免税要件を満たすときは、2026年1月1日から2025年度課税期間終了日までの期間に対応する法人税について免税が適用される。
2025年度課税期間における免税対象法人税額は、以下の算式により算定される。
2025年度課税期間終了後、2026年度以降の次期課税期間については、法人税の全面免税が適用される。




